浄化槽とは
多くの家から出る汚れた水を、そのまま流すと川や海はきたなくなってしまいます。そこで、それぞれの家できれいにしてから、排水路や川に流す必要があります。浄化槽は、汚れた水をきれいにして流す、地球にやさしい施設です。
水は旅をしている
水は、わたしたちが住んでいる地球の中で、水蒸気(気体)、水(液体)、氷(固体) のように姿を変えながら、地上と大気中の間をぐるぐるとめぐっています。わたしたちが使う水のほとんどは、川の水です。川からくみあげられた水が、浄水場で飲める まできれいにされ、上水道というパイプを通って家に送られてくるのです。
使ったあとの水は、排水路や小さな川から大きな川へ、そして海に流れこみます。汚れたままの水を流すと、川も海も汚れてしまいます。ですから、綺麗な水辺を守るためには、家庭で使ってた水をきれいにしてから川や海にもどす必要があるのです。
浄化槽とは、台所、トイレ、洗面所、風呂場など家庭から出る汚れた水を、それぞれの家できれいにする自家用車1台分ほどの大きさの施設です。
浄化槽に住む微生物たち
汚れた水は、浄化槽の中にいるたくさんの微生物たちの働きによって、徐々にきれいにされていきます。微生物には、酸素が嫌いで酸素のないところで働くものと、酸素が好きで酸素のあるところで働くものとがあります。
浄化槽Q&A
- 家で使った水を、そのまま流したらどうなるの?
- わたしたちが、洗濯やトイレ、台所、入浴などで使った、汚れた水をそのまま流すと、川や海が汚れてしまいます。汚れた水の中では、魚や貝な どの生物は生きていくことができなくなりますし、最終的にはわたしたちの健康までも害することになります。
- 汚れた水はきれいになるの?
- 川や海には、汚れた水をきれいにする自然の力が備わっています。川や海には微生物というとても小さな生き物がすんでいて、水の中の汚 れを食べてくれるのです。でも、たくさんの家から汚 れた水が同時に流れ込むと、微生物たちは汚れを食べ きれなくなってしまいます。そのために浄化槽や下水 通という施設があって、家庭や工場から出るきたない水をきれいにしてから、川や海に流しています。